こんにちは。世話人です。

本日は、長年探していた方とお会いできました。
地域参加と健康の関係を医学的に数値化する研究をされている方です。

ほーむけあクリニック 院長の横林賢一先生で、ソーシャル・キャピタルが健康維持につながるという確信により、今年3月に開設した院内に、カフェを併設して、市民団体として活動されています( Jaroカフェ「いつのまにか健康、いつのまにか笑顔」 代表:横林先生 )。このカフェでは診療医との週2回のランチトーク、ベビーマッサージや小中学生の勉強の場など、多世代でさまざまなイベントによるゆるいつながりを生むための機会を提供し、医療の前にまず人との交流の場を設けています。またその運営には学生団体も関わっています。

横林先生は、ソーシャル・キャピタルの世界的な第一人者、イチローカワチ(Ichiro Kawachi 、 ハーバード大学)氏に学んだ後、医療に関する執筆や、約1万人の高齢者の検診データを分析し、糖尿病やさまざまな病気との因果関係を調べられています。(ハーバード大学 イチロー・カワチ教授の調査結果を特別公開 週刊現代

生活習慣が固定する夫婦間よりも、友人間の方が影響が大きいとのことです。
一方で、社会人として長らく働きリタイアしたあと、社内の人間関係や、社外の人とも肩書きでつながっている人など、リタイアとともにごっそり 消えていきます。実際にそういう話を何度となく聞いてきました。もし元同僚や肩書でつながっていた友人にも、月に1〜4回も会う機会はないですよね。いくら多くても年に数回ではないでしょうか。地域参加は、子育てを終えると中々タイミングがありませんが、物理的に距離が近いことで参加を続けやすく、続けることで友人ができます。気が合えば世代を越えて友人ができることもあります。
これからの社会にQoLや健康経営が大事だと言われていますが、まさにこの活動がソーシャル・キャピタルに他ならないと感じます。

ためまっぷプロジェクトとしては、横林先生、並びにご紹介いただきましたすずらん薬局の皆さまとともに連携を計画していく予定です。まずはこちらの施設で今後も開かれるたくさんのイベントが近所の住民に知れるようにすること。近所の人達がそれぞれの空いたタイミングで、何かしているのならちょっと見学していこうを行えるインフラを作っていければと考えます。
その普及や運営の仕組みについてコミュニティ版として年内にまとめていく予定ですので、まずはこちらの市民団体「Jaroカフェ」の皆さまに近隣エリアの普及運営事業についてご説明して進めていこうと思います!

横林賢一先生(著書等リンク

【プロフィール】
2003年広島大医学部卒。麻生飯塚病院にて初期研修,CFMDにて家庭医療後期研修および在宅フェローシップ修了。10年より広島大学病院総合内科・総合診療科勤務。広島大家庭医療後期研修プログラムディレクター兼任。
臨床と学生・研修医教育の傍ら、研究にも力を入れており,15年9月よりHarvard School of Public Healthに留学し,健康の社会的決定要因等に関する研究を行う。

【資格】
家庭医療専門医、在宅医療専門医、内科認定医、医学博士

【受賞】
Doctor of Distinction 2004.麻生飯塚病院, 2004.
Best Teaching Pearl賞. 第15回日本総合診療医学会,2007.
日野原賞(学会賞). 第2回日本プライマリケア連合学会,2011.
優秀ポートフォリオ.日本在宅医学会,2010
第33回広仁会賞. 広島大学, 2015

【研究費獲得】
平成20年度日本家庭医療学会研究補助金
平成23年度若手医師等育成支援助成金. (財)広島県地域保健医療推進機構
平成24-25年度 文部科研費 挑戦的萌芽研究
平成24年度若手医師等育成支援助成金. (財)広島県地域保健医療推進機構
平成24年度広島大学若手研究者等海外派遣助成金
平成25年度若手医師等育成支援助成金. (財)広島県地域保健医療推進機構
平成26-28年度 文部科研費 若手研究(B)